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打撃を受ける業界
世界・日本経済への影響
今年2020年の日本のGDP(国内総生産)や経済成長率についての低下が確定的です。
根拠は以下
- インバウンドの減少
- 家計消費の縮小
- 東京五輪の延期
これらによりGDPを80兆円以上の下げ、10%以上のマイナス成長と試算されます。
新たに経済対策の行い、その効果を考慮してもリーマンショック以上です。
また世界に目を向けても、とりわけ先進国の感染拡大がひどく特にアメリカでは死者数も万単位となっています。
世界経済の中心であるアメリカでその状況が続きますので、まさに世界経済は大恐慌以来最悪の景気後退に直面しているといえます。
大規模な金融政策や経済対策を行っても、短期的には食い止められるが、中期・長期までは中銀で財務悪化、企業で借金拡大と、後の経済に大きな後遺症となります。
飲食店
飲食店関係が、コロナウイルス拡大を受けて各メディアからピックアップされています。それだけ、飲食店の受ける打撃は大きいという事です。
1ヶ月半で既に多くの飲食店が廃業に追い込まれているとのことです。
それに影響して、個人商店・小売りも共倒れとなっていると報道番組が伝えます。
客が入ら居ない、サービス提供が出来ない、雇用を維持できない、それが店を継続できないに繋がり廃業となるわけですが、そもそも飲食店は競争の激しい業界です。
5年残るお店は2割、10年残るお店は1割と言われている業界だという事を改めて考えると、このコロナウイルス拡大はあまりに酷です。
以前の記事でも紹介しましたが、飲食店の売上に対する比率は、
- 原価である食材費…30%
- 人件費(販管費)…30%
- 家賃・経費等(販管費)…30%
- 利益…10%
例えば、売上見込み200万円で店舗が売上半減になると、人件費や食材費を据え置きなら赤字が80万円となります。これが苦境に立たされている訳です。
コロナが夏まで続くようなら半数以上の飲食店が廃業する可能性が高いでしょう。
観光業界
観光業界も大きな影響を受けています。
毎月200万人~300万人の訪日観光客が訪れる中、コロナが拡がりだし2月は100万人は超えたものの、3月以降は恐らくとてつもない落ち幅になる見込みです。
観光業界と一口に言っても、その範囲はかなり広いです。
航空会社・鉄道インフラ・観光地・ホテル・旅館等が主に大きな影響を受けています。
航空会社の中には、SARSの際の経験同様に7月まで影響が及ぶと仮定し、連結売上の見通しを1250億円下方修正しています。
鉄道インフラでは、観光客のみならずテレワークの推奨により通勤での利用も激減しています。
ホテルや旅館、また民泊においても予約キャンセルが相次ぎ、新たな予約は入らずに稼働率も通常の半減以下の水準となっています。
世界的に見ても、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は観光業5000万人失業の可能性ありとの予測もされていますので、深刻な事態に陥っています。
日本はここ数年、訪日外国人が増加傾向にあり、東京五輪も控えていただけに、機会も雇用も大幅に損なわれ大きな打撃となります。
百貨店・大型ショッピングモール
百貨店と大型ショッピングモールは前述のインバウンドの影響も大きく受けていただけに、売上は大きく下がる見込みです。
百貨店は昨年同月から売上は下がり、今後も購買意欲が戻るのには時間を要する見込みです。
大型ショッピングモールは、好調な小規模小売店や、スーパーとは逆に不調に陥っています。
国から出された三密に該当する環境を作りやすいので、消費者から敬遠される形となっています。
店舗の立地によって、店舗ごとに状況は大きく変わりますが、駅前に構える百貨店はインバウンドの恩恵を得られなく、更に通常の客入りも悪いという二重苦を強いられています。