【いきなり!ステーキ】儲かるビジネスモデル

ビジネスモデル
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「いきなり!ステーキ」がメディアを賑わせて、すごい勢いで拡大していきました。

現在は、値上げにより大して安くないと評判を落とし、客離れが進んでいますが業績は依然として好調。

新店舗も急拡大した事が、売上げ増加の要因です。

そんな、「いきなり!ステーキ」の儲かるビジネスモデルを調べてみました。

 

いきなり!ステーキとは

「いきなりステーキ」は株式会社ペッパーフードサービスが運営しています。

「ペッパーランチ」と同じ企業です。

社長は一瀬邦夫氏で、「いきなりステーキ」のメディア露出が多くなるにつれて、知名度も高くなりました。

店頭の看板にも社長の写真が出ているので、顔を見たことがある人も多いかと思います。

 

創業は1970年で、「キッチンくに」という個人店からスタートさせ、1985年に「有限会社くに」を設立。直営4店舗を展開。

1994年に低価格ステーキの「ペッパーランチ」を展開し、知名度も上がりました。

その翌年に、現在の社名である「株式会社ペッパーフードサービス」に変更しています。

2004年には、ペッパーランチは100店舗を達成し、海外展開にも成功しています。

 

「いきなり!ステーキ」は、そういった母体のしっかりした経験値のある企業の元、2013年に銀座で1号店がオープンしました。

2016年には100店舗を達成し、2018年12月期第2四半期決算によると、事業全体の店舗数は284店。

2013年の1号店オープンから5年で約300店舗と急拡大を見せています。

因みに、2018年12月期第2四半期決算によるとペッパーランチ事業の売上高は36億4000万円で、いきなり!ステーキ事業の売上高は234億7900万円。

いきなり!ステーキが相当儲かっている事が分かります。

俺の~系列を大いに参考にしている

これも、以前メディアを賑わせた「俺の株式会社」が手掛ける、俺の系列店。

代表的な店舗は俺のフレンチなどがあります。

いきなりステーキは、この俺の系列店からヒントを得たと、社長も明言しています。

何を参考にしたのかというと、立ち食い席だ。

この、立ち食いを取り入れたことで、客の回転率を上げ単価を下げることが可能。

立ち食いそばや、ラーメン店の「高回転・低単価」というビジネスモデル近いものが実現。

立ち食いそばや、ラーメン店との違いは、「低価格・高単価」。高級なメニューなのに回転が早いという点で、新しさから大きなインパクトがあった事が成功の秘訣です。

現在では、俺のフレンチもいきなりステーキも座り席にシフト。多くの要望が寄せられたようです。

立ち食いだから安いという事で、顧客に一定の納得とインパクトを与えました。

現在では、このビジネスモデルが浸透したのかは定かではありませんが、座り席でも回転率に影響はないとのこと。

立ち食いだから、高級料理でも安いというインパクトで大きな宣伝効果となり、知名度も浸透した事で、両店ともに次のステップに移行しています。

実際に、座って食べても、立て食べても食べるスピードは変わりません。

重要なのは、座り席であっても回転率の良さ。ラーメン店のような回転が理想だと思われます。

 

どれほど儲かるのか

会社がどれほど儲かっているのかの、指標は利益です。

株式会社ペッパーフードサービスも上場していますので、そのあたりも公開されています。

2018年12月期第2四半期決算によると…

  • ペッパーランチ事業の売上高は36億4000万円で営業利益6億4300万円
  • いきなり!ステーキ事業の売上高は234億7900万円は営業利益は22億9000万円

売上に対する利益で見てみると、売上高の約1/6の利益があるペッパーランチに対して、いきなり!ステーキは約1/10ほどしかありません。

原価の高さを販管費率の低さでカバー

提供価格に対する原価の高さが異常であることが言えます。売上高のうち、相当な割合が原価が占めているという事です。

外食産業の売上に対する基本とされる比率は

  • 原価である食材費…30%
  • 人件費(販管費)…30%
  • 家賃・経費等(販管費)…30%
  • 利益…10%

上記が基本的だとされていますが、いきなり!ステーキの原価率は実に55%。

一般的な比率と比べた時に、原価が倍近くになってしまいます。

これでは苦しいかと思うと、先に答えは出ていますが利益が売り上げの10%出ている事が、2018年12月期第2四半期決算で分かりますので、いきなりステーキは原価と利益で65%。

つまり、残り35%で人件費と家賃などを賄えているという事です。

人件費や家賃など、これら販管費と呼ばれる部分を安く抑えようと経営者は努力するのですが、抑えようとしても出来ないことが殆ど。

いきなりステーキは、客の入れ替わりが激しい「高回転」のビジネスモデル。つまり、自然に従業員1人当たりの売上高が高くなることで、販管費率も抑えることができたのです。

1人当たりの業務量は増えますが、収入も悪くないようです。

因みに、外食産業の利益は10%あれば優秀だと言われる業界ですので、いきなりステーキも10%弱。高原価といえど至って利益に関しては健全です。

 

フランチャイズ店の増加

現在では、いきなり!ステーキのブーム的な行列も少し落ち着き(それでも昼時は行列)、あまり安くないとの客離れもあると言われています。

それでも他のステーキハウスと比べると人気は人気です。

しかしながら、回転率が肝のビジネスモデルでは客足が遠のくと、売上高に対する販管費率が大きくなり、直接的に利益に影響するという弱点もあります。

そこで、新たな収入源を確立するため、フランチャイズ展開も行っています。もちろん一方で、直営店の大量拡大も行っていますが、新規出店はフランチャイズ店が目立つ傾向にあります。

この、フランチャイズ展開にも、業績が振るわないラーメン店「幸楽苑」の店舗をコンバートし「いきなり!ステーキ」を出店。その後も、「幸楽苑」が続々とコンバートしていっています。

「幸楽苑」に限らず、このように効率的にフランチャイズ展開する事で事業を拡大しています。

特に、「幸楽苑」は幹線道路沿いで駐車場有のテナントが多く、家賃(販管費)を安く抑えることができ、広い店舗が座り席確保に役立ちますので、今後のいきなりステーキの方針とマッチした形だと思われます。

 

まとめ

高原価で低価格の飲食店は、顧客は少なからず好感を持つと思います。

しかしながら、高品質で低価格を提供するためには、経営努力とマネジメント力がないと出来ない事です。

一瀬社長は、長年の経験と新しい事へのチャレンジで、今の「いきなり!ステーキ」の人気を作り上げたと言えます。

「いきなり!ステーキ」が成功している要点をまとめると…

  • 高原価・低価格の話題性
  • 高級料理の立ち食いというインパクト戦略
  • 販管費の削減(1人当たりの売上高の高さ)
  • 高回転の店舗運営(顧客の短時間滞在)
  • 顧客ターゲットを絞る
  • リピーター確保(肉マイレージでお得に)
  • 入店から退店迄のトータルマネジメント

といった事が、「いきなり!ステーキ」が成功している要因でしょう。

私も、完全にリピーターですが、納得です。

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