生活にも精神的にも、更には経済的にも大きな影響を及ぼし続けるコロナウイルス。
どこの業界が大きな影響を受けているのか、コロナウイルス影響で軒並み株価の暴落を受ける中で、逆に「コロナ特需」とも呼ばれ、売上を格段に伸ばす企業も存在します。
その「コロナ特需」の恩恵を受けている企業や打撃を受けている業界を紹介します。
目次
コロナ特需を受ける業界
テレワーク推奨による特需
このコロナウイルスによるパニックに乗じて、「働き方改革」を推し進める企業が少なくありません。
今回のコロナウイルスの影響により、在宅勤務が急増して巨大なテレワーク市場が生まれています。
中でもこのテレワーク特需の波に乗っているのが、Zoomです。
Zoomの運営会社はアメリカのIT企業で、昨年2019年7月に日本法人も設立しています。
Zoomはコロナウイルス拡大後に利用者を20倍に増やしましたので、まさにコロナ特需。
更に、マイクロソフト、シスコの外資企業はコロナ特需の波に乗っている企業と言えます。
一方で日立・富士通・NEC等の大手IT企業は、自社のシステムを活用しまさに「働き方改革」を実践していこうというところではありますが、今一波に乗り切れていないようです。
オンラインコンテンツ
自宅で楽しめるオンラインコンテンツを配信している企業も好調のようです。
SNSやYouTube等の動画投稿サイト、有料動画配信サービス、オンラインゲーム等、「stay home」が後押しとなって、利用者数を増やしています。
特に、コロナ特需の恩恵を大きく受けたといえる商品が、任天堂の「集まれどうぶつの森」です。
学校の休業と相まって、店舗から「どうぶつの森」が消えました。
発売3週間で300万本を売り上げ、それに引っ張られる形でNintendo Switch本体は世界的に品薄状態となって、ネットでは新品価格の数倍以上で出回り始める事態が起きています。
ただ、ゲーム業界でいえば大型イベントを予定していた企業などや、工場の停止など明暗が分かれる形になっています。
スーパー・コンビニ・ドラッグストア
百貨店や大型ショッピングモールの不況に対し、小規模のスーパーやコンビニでは売り上げが伸びているようです。
大勢が集まる感染リスクの高い大型店ではなく、小規模小売店の消費が増えるのは、日本のみならず、海外でも同じ現象が起きているようで自宅での調理機会が増え、生鮮食品を中心に棚から商品が無くなるようです。
また、マスクや消毒液など衛生品の流通を担うドラッグストアも、コロナ特需の恩恵を受けています。
大手ドラッグストアチェーンの売上を見れば、昨年の同月比よりも10%前後も伸び、中には20%越えの上昇もあります。とはいえ、短期的な伸びですので、普段インバウンドの恩恵を受けているドラックストアはどこまで続くのかは疑問です。
医療・医薬品
これら医療関係はコロナに直接的な影響を受けます。
世界的に、コロナが流行し国単位で医療崩壊が起きている国もあります。
医療品を取り扱う会社でも、コロナに効く薬を既存薬で試していくという試みも行われ、消費が大きくなっています。
また、医療機器メーカーや医療機器リースの会社も、このコロナの影響で大きな恩恵を受けています。
人工肺を手掛ける企業は、海外の人工呼吸器不足により株価も急騰しています。
今後も、在宅治療が増えると見込まれますので、自宅医療機器も伸びてくるのではないかとみられます。
物流・流通・宅配サービス
物流・流通においても、大きな影響が出ています。
物流・流通はそもそもこうしたイレギュラーな状況に弱いという側面があります。
大きな原因は人手不足があげられますが、製造業との連携や倉庫・センター庫内の作業バランスも問題として挙げられます。
全体の物量が増加した為、大量発注や欠品や遅延に翻弄される業界です。
また、Uber Eatsを始めとしたフードデリバリーの需要が高まっています。
学校の休業やテレワークによる自宅での消費「巣ごもり消費」とが目立っています。
今後は更にフードデリバリーサービスに加盟する飲食店も多いと思います。