松阪牛は、日本はもちろん海外でも美味しい牛として名前が知られています。
では、普通の牛と何が違うのかまとめてみました。
目次
松阪牛の定義
松阪牛とは、三重県松坂市で育てられた牛の事を指しますが、松阪市で育ったからといって全てが松阪牛という訳ではありません。
逆に松阪市以外でも、JAや家畜商等が定めた松阪市周辺地域の松阪牛生産地域であれば松阪牛と名乗ることが許されます。
松阪牛の前提として、まずメス牛であるという事が重要です。それも子供を産んでいないメス牛です。
子供を産むと、子供に栄養がいってしまう為、子供を産ませてはいけないのです。
更に、「黒毛和種」であると言う事も条件です。分かりやすく言うと「黒毛和牛」だという事です。
松阪牛は松阪産まれとは限らない
上記のように、松阪牛のメスは松阪牛となる為に、子を宿すことができません。
そうなると、松阪市だけで再生産は出来ません。
ですので、全国から優れた子牛を子牛市場から選りすぐって松阪へ持ち帰り松阪で育てます。
ですから、純松阪という牛はどれくらいいるのかは分かりませんが、そう多くないのかもしれません。
ここでも、松阪牛になる決め事があり、出荷されるまでの間で、産地にいる期間よりも松阪で育った期間の方が長くなければ、松阪牛として認められないようです。
松阪牛が他の牛と違う所
松阪牛といっても、イベリコ豚のようにイベリア種であり、ドングリを食べさせて放牧している。というような決まりはありません。
強いて言うならば、黒毛和牛である事とメスで未経産であるという事。
だったら、松阪で育ってなくてもそれを満たす牛がいれば、そっちの方がおいしい事もあるのか?
その通りです。
松阪牛といっても、特別な品種ではないのです。
松阪牛という名前は、あくまでブランド名です。
もちろん、国内外から注目される松阪ブランドなので、1頭1頭えさの与え方や、牛舎管理のしかたなどを工夫して、 徹底管理されていますが規格は問われません。
規格が問われないという事は、A5ランクでなくても松阪牛なのです。A3ランクの松阪牛なんてあまり聞いたことがありませんが、A3ランクであっても松阪牛なのです。
まとめ
松阪牛は特別な品種で豪華な餌を与えられていると思っていましたが、特別な品種という訳ではなく徹底的な管理によって成り立つブランド牛だという事が今回初めて分かりました。
その管理は、松阪牛個体識別管理システムという、他の牛にはない管理方法で生まれてから食卓に上がるまでデータ管理されていますので、インターネットでも買った人が確認できるようにまでなっています。
かなり仰々しいですが、これこそが牛肉界の最高級ブランドのやり方。
他の牛肉とは、品種は違わねど徹底的な管理の元、エリートに育てられていく松坂牛。
野球アニメ「メジャー」の海堂高校みたいですね。