不動産

同じ立地ならどちらが儲かる?【賃貸物件vsレンタル収納スペース】

2020年7月31日

以前、駐車場と駐輪場はどちらが儲かるのかを調べてみて、多くの方が閲覧していただけましたので、今回は賃貸住宅とレンタル収納スペースの比較をしたいと思います。

目次

同じ立地で同じ条件だった場合

今回の比較は、どちらも同じ立地条件でどちらも満室であった場合の比較をします。

レンタル収納スペースは室内か、屋外かもあちますので、どちらも比較に入れたいと思います。

どちらも50坪で、以下の条件で比較したいと思います。

  1. 賃貸住宅、5階建て賃料8万円
  2. 屋内レンタル収納スペース 5階建て賃料1万円
  3. 屋外レンタル収納スペース コンテナ20ft2段

上記でそれぞれの収支を見ていきます。

賃貸住宅vsレンタル収納スペース収支比較

賃貸住宅

賃貸マンションを50坪で5階建てを建築すると、約2億5000万円の費用がかかります。(1坪あたり100万円)

ワンフロア160㎡ほどですので、25㎡~30㎡の部屋を5室作れるとし、全フロアで25室。

賃料を1室8万円とすると、25部屋×8万円=200万円

年間収入は2400万円となります。

建築費用は2億5000万円ですので、表面利回りは9.6%です。管理費をなど諸経費を考えると実質利回りは7%前後という事になるでしょう。

  • 建築費用 2億5000万円
  • 年間収益 2400万円
  • 利回り  9.6%(実質7%前後)

屋内レンタル収納スペース

屋内のレンタル収納スペースはどのような構造でも可能ですが、今回は5階建てですし、運営を行っている企業では鉄骨造を採用する企業が多いので鉄骨造として考えます。

こちらも上記同様、50坪5階建てですので、建築には1億円。(1坪当たり40万円)

ワンフロア160㎡で、実質利用可能な延床を約110~120㎡として1坪(2畳・3.3㎡)1室1万円で分かりやすく計算すると、35室とれます。

これが5フロア分だと、175室なので、1ヶ月で175万円です。

年間収入にすると、2100万円。

建築費用は1億円ですので、表面利回りは21%です。管理費をなど諸経費を考えると実質利回りは18%前後という事になるでしょう。

  • 建築費用 1億円
  • 年間収益 2100万円
  • 利回り  21%(実質18%前後)

屋外レンタル収納スペース コンテナ20ft2段

コンテナのサイズ20ftというのは、約6000mm(長さ)×2500mm(幅)×2500mm(高さ)です。

ですので、およそ5坪(10畳)のサイズになりますので5部屋作ります。50坪土地に2段で置けば16基ほど置けるでしょうか。

上記の相場観で言えば、一部屋およそ5000円です。

コンテナ自体は置くだけですが、運搬や設置もありますので、1基あたり100万円とします。

16基ですので初期投資は1600万円。

賃料は、5000円×(16基×5部屋)=40万円

年間収入は480万円。

建築費用は1600万円ですので、表面利回りは30%です。管理費をなど諸経費を考えても、殆ど必要がないので実質利回りは25%前後という事になるでしょう。

  • 建築費用 1600万円
  • 年間収益 480万円
  • 利回り  30%(実質20%前後)

まとめ

以上の結果になりましたが、あくまで大雑把な計算です。

しかも土地があっての計算ですし、満室稼働が今回の条件ですので、こんなに綺麗な数字は絶対に出ません。

ですが、イメージとしては規模が大きくなれば収益は大きくなりますが、利回りは良くなり、規模が小さいと収益は落ちますが利回りは良くなります。

これが不動産の面白いところであり、それぞれの性格に合った柔軟な土地活用が可能な点です。

今回の場合は、屋外のレンタル収納スペースが比較して金額が小さくなっていますが、実際にうまくいけば50%以上の利回りも出せる事もあります。

しかし、上記の数字を見て魅力的な反面、税金面での優遇は少ないです。

例えば、相続物件をトランクルームにしたところ、これまで住宅で1/6だった固定資産税が軽減されなくなってしまいます。ここを見落とす人が意外にも多いようですので、注意した方が良いでしょう。

まだ業界としても発展途上のブルーオーシャンですので、様々な付帯サービスで利回り向上や空室対策を講じていいくのもこの業界の醍醐味かもしれません。

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