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駐輪場経営は駐車場経営よりも儲かる?

最近、近所で駐輪場がかなり増えてきました。

駐車場経営なら分かるのですが駐輪場の経営は儲かるのか、調べてみました。

目次

月極と時間貸し

駐輪場でも、月極と時間貸しがあります。

イメージとしては、駅前は月極で、商業施設周りでは時間貸しという所でしょうか?

最近、増えてきた駐輪場というのは、時間貸しの駐輪場です。

駅前とはいかないですが、駅近(駅まで徒歩3分ほど)の立地です。

これだけ時間貸しの駐輪場が増えてきているという事は、それなりに儲かるか安定しているのではないでしょうか。

黒字運営するには

運営していく中で重要な事は、赤字にならないという事です。

様々な状況が考えられますが黒字運営するには、初期費用(初期投資)・ランニングコスト(維持費・税)・土地のローン等を上回る必要があります。

土地を既に所有しているのか、これから土地を購入するのか、上物(建物)を処分して更地にするのか等、準備に費用が必要とする場合があります。それらを含めてペイ出来るだけの収益の見込みがある土地柄であったり相場を見極めなければなりません。

それが、土地活用のすべてだと言っても過言でもありませんし、黒字運営する為の条件です。

固定資産税等の税金

駐車場や駐輪場を経営するうえで、重要になってくるのが固定資産税です。

これは、土地を所有し続けることで一生負担する事になりますし、変動するものでもあります。

この固定資産税の計算方法は様々ですが、土地の上に建物がないという事は、居住用地の軽減はなく、課税標準額×1.4%の固定資産税がかかります。(宅地に建物があるほうが固定資産税は安く、更地の場合は高い)

駐車場・駐輪場でかかる税金をまとめると

  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 償却資産税
  • 消費税
  • 所得税
  • 個人事業税等

が考えられます。

固定資産税は、複雑ですので大まかな計算をすると…

坪単価100万円の土地100坪の場合、㎡にすると以下

100坪=330㎡  1坪100万円=3.3㎡100万円  つまり、1㎡=約30万円という事になります。

売買価格は、課税評価額とは異なりますが、このまま計算すると

100万円×100坪=1億円

固定資産税=1億円×1.4%=140万円

都市計画税=1億円×0.3%=30万円

140万円+30万円=170万円

というのが、ざっとした計算になります。

建物があれば、ここから1/6または1/3の軽減になります。

この土地の場合は、最低でも年間170万円以上の収益を上げないと赤字だということです。

因みに、100坪で駐車できる台数は15台ほどになります。

賃料1ヵ月1万円とすると、月15万円。年間だと180万円になります。(坪単価100万円ならもっと取れます)

月極駐輪場と月極駐車場を比較

月極の駐輪場は、駅前・駅近に殆ど限定されます。

関西の場合1ヵ月で2000~4000円程が相場です。

単純に、10台の契約があれば2~4万円で、100台だと20~40万円。1,000台だと200万円~400万円の収益です。これが毎月の収入ですので、かなりの収益になります。

私も、大学の時に大学の最寄り駅から自転車で通学していて、月極の駐輪場を利用していました。

その時は、3階建ての駐輪場で1ヵ月3000円で利用していましたが、1フロアに300~400台ほどのスペースがありましたので、単純に900~1200台分の収益があるという事でした。しかも、常に契約待ちでしたので、継続的に満車状態。

曖昧な記憶ですが、恐らく100坪程度の土地に、上下2段の駐輪スペースの確保で効率的。かなり美味しい商売だと思います。

次に、駐車場1台のスペースに自転車ならどれだけ駐車できるかというと。以下の図を見て頂き、駐車場基本サイズで比較すると。

幅250㎝で奥行が450㎝の駐車スペースに60㎝×190㎝の自転車は

縦列で4台×2列の駐輪が可能ですので、8台収容。2段にすると16台もの駐輪が可能です。

横列に並べれば、7台1列です。2段で14台の駐輪。

縦列での最大収容16台で計算すると、

相場3000円×16台=48000円

駐車場1台分で、駐輪場なら48000円もの収益が可能となります。

因みに48000円の駐車場料金は、関西では殆どなく、東京銀座の機械式駐車場と同じ位の金額となります。

つまり、満車になる見込みがあり、スペースを最大限に有効活用できれば、圧倒的に駐輪場の方が儲かると言えます。

時間貸し駐輪場

本題の、時間貸し駐輪場についてです。

上記の、月極の場合は駐車場よりも駐輪場の方が効率的な収益だということが分かりましたが、時間貸しの場合はどうなのかというと…

下の写真のように、単価は非常に安いです。

ですが、ほぼ毎日、写真のように満車に近いくらい埋まります。

上2枚の写真で言えば、50坪ほどの土地に200台ほどの収容。

下2枚の写真では、30坪ほどの土地に100台ほどでしょうか。

写真上の駐輪場で、収益を考えると満車になって200台×100円=20000円

1ヵ月毎日満車になったとして、20000円×30日60万円

年間で行くと、720万円の収益となるわけです。(毎日満車だとしたらですが)

しかも、時間貸しは上記以下の収益となってしまう事もありますが、一日に何回転も利用者がいれば、上記以上の収益の可能性も見込めるのです。

こちらの駐輪場は坪単価100万円強の立地ですので、年間にかかる固定資産税も大体で100万円弱程。差し引いても600万円以上の年間収益です。ここから所得税や償却資産税はかかるとしても、赤字にはならないですし、半分以上も税金になるわけではないですので、300万円以上ないし、400万円も超えるのではないでしょうか?

因みに、駐車場だったとしたら頑張っても10台くらいのキャパですので、コインパーキングで満車で近隣相場の最大料金1000円を10台分でも10000円で、駐輪場の半分の収益です。

こちらでも、駐輪場の収益に軍配が上がりそうです。

まとめ

今回、駐輪場について調べましたが、予想以上に収益が上がるビジネスだという事が分かりました。

それも満車で比べれば、駐車場よりもはるかに売上が良いです。

しかし、駐輪場を運営するには駅前・駅近に限定されるという事です。

さらに、低価格で使いやすさも重要だと感じます。

手軽に停められることで回転率も上がります。回転率が上がるとそれだけ収益に直結するのです。

車と違い、天候に左右されることもありそうですが、駅近の土地活用には駐輪場はかなり良いのではないでしょうか。

…そういえば、駅前は昔から駐輪場の個人事業しているおじいさんが多いような…

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