ビジネスモデル 豆知識

ビジネスモデル比較【Amazon・楽天】

2018年11月1日

店舗で買うよりネットで買う方がお得だと、耳にすることが多くなってきました。

ネットで買うという事にも、選択肢は多くあります。

Amazonや楽天、ヤフーショッピング、価格ドットコム等。

店舗と含めれば、選択肢も莫大です。

ホテルに特化したトリバゴのような、比較サイトがあれば…と切に願うのですが物販は価格が流動的ですので現実ではありません。

そこで、日本でのEC市場の2強。Amazonと楽天を比較してみました。

 

目次

Amazonと楽天の違い

EC市場でのトップであるAmazonと楽天について考えたいと思います。

日本での、ネット販売というとこの2社がまず名前が上がり、度々比較されています。

Amazonは言わずと知れた、世界的な大企業。アメリカのシアトルに本社を置く卸売り業です。

一方、楽天はといと、日本企業で業種はというとサービス業です。インターネットサービス業、いわゆるIT企業です。

同じ土俵の上で、競合する2社ですが業種が違うという事です。

 

Amazonビジネスモデル

Amazonのビジネスモデルは卸売り業といいましたが、これは、メーカーとユーザーの間にAmazonが介入している事から仲卸といえます。つまり、小売業ですので物販収入となります。

ですので、小売業と同じようにモデルとしてはリテールビジネスです。

リテールビジネスとは、メーカー(卸売り)から安く仕入れて、消費者に販売するという事ですので、仕入れ額と販売額の差額が利益となる仕組みです。

従って、大型の倉庫などが必要で、商品管理や物流も自社物流。ワンストップで一手に行います。

基本的な、ビジネスモデルは上記になりますが、巨大なプラットフォームを利用し、多岐にわたるサービスを展開しています。

その一つが、有料会員サービス。Amazonプライムです。

配達の優遇(送料無料)から、音楽や映像まで特典としています。

音楽・映像・書籍はコンテンツ事業として拡大しています。このコンテンツ事業がサブスクリプションサービスとして裾野を広げ、月々収入が入るストックビジネスとして収益となっています。

現在では、このコンテンツ事業(Amazonプライム)が最大の強みとなっています。

その他、プラットフォームにAmazon以外から出品させることや、Amazonのコンテンツ内で出版するロイヤリティビジネス等の、手数料ビジネスもあります。

 

楽天ビジネスモデル

EC市場を見ると世界的には、AmazonがNo.1ですが、日本では楽天がトップとなります。

楽天は、Amazonに対してどのようなビジネスモデルを展開しているかというと、テナント収益と売上手数料です。

どういう事かというと、商品を一手に管理しているAmazonに対して、楽天の場合は楽天市場というプラットフォームを出品者に貸して物販をさせているという事です。

つまり、楽天本体としては、物を売ることも、物流に関わることも無いという事です。これが、Amazonと楽天の大きな違いです。

しかし、楽天は何もしていないという訳ではなく、楽天市場というプラットフォームに参画する店舗に対して、ネット販売のシステム提供だけではなく、コンサルティングも行う事で売上貢献し、伴った収益を楽天側も受けるというwin-winの関係でもあります。

Amazonと違い、在庫も持たず物流も出品者任せで、ネット上だけで完結するIT企業ならではのビジネスモデルです。

更に、楽天の強みは楽天スーパーポイント。

ポイント好きの日本人に、相性の良い楽天の付加価値だと言えます。

楽天スーパーポイントは、楽天市場内で1ポイント1円で使えます。今や、何でもあると言って過言ではないほどの品ぞろえで、利用者も出店者も右肩上がり。

更には、そのポイント還元率も高く、ポイントプレゼントのサービスやキャンペーンもかなり多いです。

こうした、ポイントの強みで楽天経済圏の中で良い回転を見せています。

多くの店舗を抱え込み、また、プロ球団やJクラブなどの広告塔のシナジー効果も相まって成長していくと予想されます。

 

まとめ

Amazonと楽天は、競合している2社ではありますが、ビジネスモデルとしては正反対といえるほど異なる内容です。

表にすると分かりやすいので、まとめてみました。

 

Amazon楽天
事業小売り・物流IT・サービス
収益物販テナント料・システム
在庫膨大無し
物流自社物流出品者任せ
強味物流・在庫とコンテンツポイントサービスとシステム

 

同じことをしていると、どちらがどちらかに喰われるという事になるのですが、どちらにも優位性があり、利用者も使い分けていると思います。

個人的な見解としては、リアルで在庫を抱えるAmazonは、他に優位性のあるサービスが出た時や不慮の事態が起こった際に立ちいかなくなる恐れがあるのに対し。

楽天はネット上で完結しており、コスト面でもリスクは少なく、新たなサービスにもチャレンジしやすい環境のようなイメージです。

Amazonもコンテンツ事業が出てきたのは、軸の物販だけではなく新たな収益を得る目的と、リスク分散をした結果なのかもしれません。

しかしながら、どちらも非常に便利な最先端なサービス。

使わないと、逆に損していると思います。

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