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ローコスト住宅の実態は?

2020年7月8日

最近、郊外の看板やSNSの広告で住宅価格が下げられているローコスト住宅というものが徐々に巷で盛り上がりを見せています。

実際に、どのような物件で、どのようなビジネスモデルで成り立っているのか見ていきたいと思います。

目次

ローコスト住宅はなぜ安い

日本経済がデフレの影響もあり、そうした経済の背景も後押ししているローコスト住宅。

まずローコスト住宅はなぜ低価格を実現できているのか、安さの裏付けとなるローコスト住宅の特徴を見ていきたいと思います。

  • 材料費
  • 人件費
  • 広告宣伝費
  • 付帯工事費

といったコストをカットしている点が挙げられます。

材料費については、部材の大量発注によるコストカット。

徹底した効率化による、人件費などのカットも実現。

更には、SNSなどが発展した今日では、結構なウエイトを占める広告宣伝費をかけなくても、ある程度の人の目に留まるようになってきました。

メリットデメリット

メリット

  • とにかく費用が安い
  • 坪単価30万円以下も可能(通常70万~100万円)
  • 若い人でも新築住宅が持てるようになった
  • 若い世代に流行の箱型デザイン(箱型は無駄を省きコストカットしやすい)
  • オール電化対応
  • 建て替えしやすい

デメリット

  • 通常の注文住宅とは違いデザインの選択肢・柔軟性がない。
  • アフターサービスが手薄
  • 地震や火災以外の断熱効果や換気などの性能
  • サッシ等、付帯部分の質
  • 土地の形を選ぶ
  • トイレ・キッチン・システムバスのグレードが低い

良いの?悪いの?

どこを基準にするかで良し悪しも変わってきますが、同じ令和の通常の戸建住宅と比較したら、もちろんローコスト住宅は明らかに劣る性能でしょう。

しかし、昭和時代の戸建と比較すれば、断熱効果や耐震性は勝ります。

耐震基準自体も、昭和と違い格段に厳しくなってきましたし、そもそも耐震基準に満たなければ、建築確認済にはなりません。

ローコスト住宅であっても、耐震補強のオプションがある会社もあるようですので、価格は上がってしまいますが、それでもまだローコスト住宅と言える範囲に収まるのではないでしょうか。

とはいえ、断熱効果や高気密性・耐久性は劣るという事です。

まとめ

ローコスト住宅はとにかく安さが何よりのウリです。

これは若い世代にとっては何物にも代えがたいものです。しかも新築で住めるわけです。

ローコスト住宅は性能が悪いといいますが、安くなった分で良い家電を入れることで全然カバーできます。住宅性能より家電性能の方が明らかに成長スピードが速いです。

木造住宅なのでリノベーションもしやすいです。

ライフスタイルに合わせて気兼ねなくカスタム・アップグレードしていけるのもローコスト住宅のメリットであり、今後の住宅事情の新しい在り方ではないでしょうか。

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