平昌での冬季オリンピック、フィギュアスケートで羽生結弦が金メダル。
そして、宇野昌磨が銀メダルを獲得しました。
今大会で日本勢初の金メダルとなりました。
今大会は今ひとつ盛り上がりに欠くような雰囲気がありましたが、女子スピードスケートやジャンプ、男子モーグルにハーフパイプ等で日本人がメダルを獲得する活躍により、しり上がりに盛り上がりだしたように感じます。
フィギュア男子は、かなりの激戦で見どころも多くあり目が離せない人も多かったのではないでしょうか。
注目のライバルであるネイサン・チェンもSPでは精彩を欠きましたが、FPのみだと1位の得点ですし、ハビエル・フェルナンデスも宇野昌磨と1.64点差でした。
目次
日本で競技人口の少ないフィギュアスケートが1番の盛り上がり
羽生結弦が金メダルを獲得したことも要因ですが、日本において冬季オリンピックで1番注目度が高いのはフィギュアスケートだと感じます。
競技者人口はまだ少ないといっても、メジャースポーツと言っても良いくらいメディアへの露出度が高くなってきています。
フィギュアがなぜここまで人気の競技になったかというと、個人的にはトリノオリンピックでの荒川静香の金メダルだと思います。
イナバウアーという流行語と共に、フィギュアの知名度・関心度を高めました。
そして、若手スターが続々と誕生しスポーツ界でも一定の地位を固めることに成功しています。
学生の頃にスポーツ研究をしていましたが、その時に取り上げた「マイナースポーツがメジャーになる為に必要な要素」で、スター選手の誕生と若年層の育成という大きな2つのポイントを上げました。そしてスター選手は各世代に必要という事も考えていました。
日本プロ野球がここまで人気があるのは、長嶋茂雄という強烈なスター選手がいたからです。
まさに、日本フィギュア界では若年層が育ってきており、メディア慣れしているスターも多くいます。しかも、個性が豊かな選手揃いで実力も世界レベル。
フィギュア界は、今まさに充実した黄金期と呼べるのかもしれません。
日本フィギュアの強さの秘訣
日本フィギュアは、常に世界トップクラスの選手を送り出しています。
競技人口が少ない事や国に冬がない国では競技者がいないことも挙げられますが、世界的に見たら競技人口が少ないとは一概に言えません。
日本の競技人口は約4000人と言われていますが、アメリカでは17万人、カナダでは12万人です。
この数字に対しての、日本の世界大会などのメダル獲得率は群を抜いています。日本のフィギュア選手のクオリティの高さが伺えます。
そのため日本はハイレベルな激戦区の国ですので、日々競争が繰り広げられ競技のレベルも底上げされています。
そして、その土台を作り上げたのは名古屋市であると言えます。
なぜ名古屋かと言うと、オリンピックで銀メダルを獲った伊藤みどりというスター選手がいたからです。オリンピックでメダルを取る選手が出るという事は、競技に対する周囲の意識も変わり、練習環境も整備されます。それが日本各地に点々と広がったのでしょう。
練習環境が整い、スター選手がいれば競技者も増え競技水準も向上する土壌が出来ます。
先ほどの「マイナースポーツがメジャーになる為に必要な要素」での、スター選手の誕生というポイントの所以です。浅田、鈴木、村上、小塚、安藤は名古屋で育ったスケーターです。
そして、様々なメディアで取り上げられていますが、フィギュアには莫大な費用が掛かります。それを支えることのできる環境でないと選手は育たないのも事実、日本は経済的に豊かであるという背景も、日本フィギュア界を支えている要因です。
日本人には外国人と比べ勝る緻密さや巧緻性を備える民族であることも強さの秘訣ではないかと思います。
日本が強豪国である理由は様々ありますが、いづれにしても、フィギュア界と選手それぞれが想像を絶する程の努力で獲得したことは間違いありません。
並大抵では世界一なんてなれるはずがありませんので、本当に凄いの一言に尽きます。やはり、スポーツは応援しているこちらにも勇気と元気を与えてくれるので、素晴らしいですね。