ラグビーの歴史

スポーツ
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ラグビーは日本ではマイナースポーツに分類されるが世界的にはメジャースポーツです。

現在ラグビー界は、競技の普及と拡大にむけて重要な時期を迎えつつありますが、世界的に見てもラグビー人気は伸び悩んでいるのが現状です。

ニュージーランドやオーストラリアのラグビー大国のサッカー人気の上昇など。

現在日本はIRB(International Rugby Board) ランキング10位ですが、日本においては、ラグビーの知名度の低さが問題点。

しかし、日本の学校教育においては徐々に実践され、2019年にワールドカップが日本で開催されるなど、今後日本でのラグビー人口が増加すると予想される。

ラグビーは、文化やさまざまな実践行動が入り混じった固有な歴史が存在するスポーツです。

〈先行研究と視角〉

イングランド発祥で日本での知名度の低さから、ラグビーに関する日本の文献が少ないという事です。

・山本浩『フットボールの文化史』
イングランドで民族フットボールが、どのような背景でサッカーとラグビーに分かれていったかを考えることによりイギリス文化の理解を深めている。

・ダニエル・ブティエ『ラグビー-進化する世界のプレースタイル』
ラグビーを経済的、社会学的、歴史的、制度的に考え、ラグビーの理解を深めている。

・エリク・ダニング/ケネス・シャド『ラグビーとイギリス人』
民俗的ゲームから、現代のラグビーに至るまでを、イギリスの時代背景と共に、社会学的に考察している。

・小林深緑朗『世界ラグビー基礎知識』
ラグビーに関しての有名なエピソードから、あまりしられていない情報まで取り上げている。

フットボールの歴史は発祥から発展までを考える上で、イギリス文化、社会学的要素などが切り離せないものになるので、それらの歴史がラグビーのルーツとなります。

〈発祥〉

ラグビーはサッカーから発祥したと思われがちであるが、民族フットボールという、イングランドの民族ゲームからサッカーとラグビーへとルールが整備されました。

ラグビーはイングランド発祥のスポーツであり、起源は1823年、有名なパブリックスクールでのフットボールの試合中、エリス少年がボールを抱えて相手ゴールに向かって走り出した事からだと広く知られている。

しかし、これは証拠不十分とし、疑問視の声もあがる

証言者は一人だけであり、エリス説を裏付ける他の証言は見つからない
エリスの行動から、フットボールのルール変更にまで7~18年経過している

エリスの母校、ラグビー校にはエリス説を出さずとも、多くのラグビー起源の証拠があります

フットボールは学校・地域単位でルールが異なっていた
大きく分けて2種類・・・手を使っていいか、そうでないか。

これがサッカーとラグビーの分岐点

この二つの中心となったのがイートン・カレッジとラグビー校であった
貴族階級子弟の多いイートン・カレッジは、産業革命により中流階級子弟が多いラグビー校を敵視

フットボールのルールを統一しようという動きが協会(FA)で起こり、ラグビー校は主導
権争いで敗れ、協会を脱退しラグビーユニオン(現在のIRB)を結成する(1863年)
また、1895年には休業補償問題などが原因でユニオンから、ラグビーリーグが分裂する

この協会からの脱退とラグビー協会の分裂は、ラグビー初期の発展のうえで大きな出来事であったと言える。

〈ワールドカップ〉

優勝トロフィーは、ラグビーの発明者の名前が採用され「ウェッブ・エリス・カップ」
ラグビーワールドカップ初めてが開催されたのは1987年
サッカーでは1930年に第一回ワールドカップが開催されている
→IRBが歴史的にアマチュア主義を掲げていたため開催が遅れた
現在では、オリンピック、FIFAワールドカップと並ぶビッグイベントとして定着

日本では注目度が低い、日本チームの弱さが原因?
→日本は1995年のニュージーランド戦に147-17で負けギネス記録に掲載される
(2002年のワールドカップアジア予選で日本は台湾を155-3で下した)

〈ルールの変遷〉

・得点
初期   →トライ0点、ゴールキック1点
1900年代前半 →トライ3点、トライ後のゴールキック2点、
ペナルティー後のゴールキック3点、ドロップゴール4点
1992年~現在 →トライ5点、トライ後のゴールキック2点、
ペナルティー後のゴールキック・ドロップゴール3点

当初は、トライ自体に価値はなくゴールキックに挑戦するという意味がトライの意味
キックに偏る配点から、トライの配点を上げた・・プレースタイルが大きく変化

・人数
フットボール時代→無制限
初期~1877年 →20人
1877年~現在 →15人

現在では、主流である15人制から、12人制、7人制などさまざまな形でラグビーがプレーされている。
ラグビーのルールは複雑でしばしばルール改正が行われる
最近ではボールがスピーディーに展開するようなルール改正がされた

〈現在の諸問題〉

・ラグビー人気の低迷

2009年から2012年の大学スポーツ視聴率
大学ラグビー4年間全て3%未満→箱根駅伝4年間全て25%以上
日本でのラグビーの観戦者は年々減ってきている
欧州ラグビー
欧州ラグビーの売り上げも著しく低い
欧州ラグビー、欧州サッカー、Jリーグの売り上げ1位チーム
レアルマドリード・527億
浦和レッズ・・・・58億
トゥールーズ・・・36億
ラグビー本場である欧州でJリーグの売り上げを下回る

・ケガなど

日本の高校の部活動においてラグビーの死亡事故の確率が最も高い
初心者だけではなく、中上級者にも死亡事故が発生しやすい
練習による死亡事故より、試合中の死亡事故の割合が極めて高い
2010年6月に、ラグビーフットボール協会で

「頭部打撲等により脳震盪が認められた場合には、最低三週間はプレーを休まなければならない」

と厳格な対応が提言された。

〈まとめ〉

サッカーとラグビーの分裂やプロとアマチュアの対立などは、産業革命が背景にあり、フットボールの歴史は、イギリス社会の変化に大きく影響されたといえる。

ラグビー界は、ここ20~25年の間に、ワールドカップの開催、IRBのプロリーグ容認など大きな変化を迎えた。

ルールにおいても、トライが約100年かけて5点までつり上がるなど、まだまだ変化の見込める発展途上のスポーツといえる。

【参考文献】

山本浩『フットボールの文化史』筑摩書房 1998年

ダニエル・ブティエ『ラグビー-進化する世界のプレースタイル』白水社 2007年

エリク・ダニング/ケネス・シャド『ラグビーとイギリス人』ベースボールマガジン社 1983年

小林深緑朗『世界ラグビー基礎知識』ベースボールマガジン社 2003年

大友信彦『ザ・ワールドラグビー』新潮社 2003年

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