2018年は災害が立て続きました。
その中で、家屋の被害に頭を抱える人が多くおられます。
特に目に見える被害は屋根。地震で屋根が崩れる。台風で屋根が飛ばされる。豪雨で雨漏りがする。
そんな被害があちこちであると思います。
屋根にも様々な種類があります。
大きく分けて
- 瓦屋根
- スレート屋根
- 金属屋根
この3種類が最もポピュラーな屋根だと思います。
屋根とは、そもそも雨や風、さらに雪や雹、また日射からも建物を守るものです。
実際に、屋根で雨漏りがあり放置していると、伝った水が建物を腐らせ倒壊させることもありますので、建物でかなり重要度の高いものです。
そこで、疑問に思う事はどんな屋根が一番いいのか。
災害に強い屋根を少し調べました。
目次
瓦屋根
災害と一口に言っても、地震や台風、寒害、最近では猛暑も災害レベルになっています。
まず、取り上げるのは瓦屋根。
瓦屋根といっても、瓦にも種類があります。
- 和瓦(粘土・陶器等)
- 洋風瓦
- セメント瓦
また、形にも種類があったりします。
一つ一つに特徴がありますが、災害に強いか否か、瓦一括りに考えます。
まず、耐震性。地震に瓦は強いかどうか。
ズバリ、瓦屋根は地震に弱いです。
理由は、重いからです。建物というものは、重心が高い程揺れます。
そして、瓦は重なり合うように置かれていますので、揺られるとズレ落ちたり瓦同士がぶつかり割れたりもします。
棟部分も揺れと、瓦自体の重さで倒れてしまう事があります。
また、葺き方にも種類があり(土葺き・引掛け桟葺き等)、それによっても耐震性が変り被災時の被害は変わってきます。
瓦の下地に土がのっている場合は、被害があれば土も一緒に崩れます。
逆に、瓦は何に強いかというと。
台風には強く、耐久性も高いです。
台風に強いといっても、風速が40mを超えると飛ばされる事もあるそうですが、なんといっても瓦の強みは耐久性。
災害など無ければ、耐久年60年。手入などメンテナンスをすれば100年を超えることもざらです。
また、瓦は基本的に粘土や陶器ですので、暑さに強く断熱効果にも優れていることが分かっています。
寒暖差に晒される屋根ですので、温度変化に耐える事は重要です。
極端な寒さでは、凍ってしまい凍て割れということもありますが、地域にあった作り方をしている事が多く、また単年では凍て割れも無いとのことです。
何十年も繰り返し凍って溶けてを繰り返し凍て割れする事があるとのことですので、寒暖差にも強いと言えるでしょう。
瓦屋根のメリット
- 耐久性に優れている
- 寒暖差に強い
- 断熱効果が高い
- 景観が良い
- 台風や風に強い
- 部分的な補修が出来る
- メンテナンスが少なく済む(漆喰部分等は除外)
瓦屋根のデメリット
- 地震に弱い
- 非常に重い
- 高価
以上が、瓦屋根の特徴ですが地震に弱いところが地震大国としては痛いところです。
スレート屋根
次にスレート屋根。
スレートも瓦同様に、様々な種類があります。
- 天然スレート瓦
- 化粧スレート(カラーベスト・コロニアル等)
- 波型スレート(繊維強化セメント板)
化粧スレートの中で古いものは、今では禁止になったアスベストが使用されている場合(平成18年以前)もあります。
瓦でない建物は、このスレート屋根だと思っていいくらい多く使われています。
マンション、アパートなんかも陸屋根でなければ殆どがスレート葺きです。
さて、災害に強いか否か。
スレート屋根は地震には強いです。
スレートは瓦に比べ軽量ですので、屋根自体が軽くなります。
つまり、建物の重心が低くなりますので揺れも瓦屋根の建物に比べ軽くなります。
地震には強いのですが…
台風には弱い
という事は否めません。
軽いので、強風で飛ばされてしまうという事があります。もちろん、極端な風の場合ですが、先日の台風21号でメディアに取り上げられている屋根が飛んでいく映像は、このスレート屋根か金属屋根です。
スレート屋根のメリット
- 軽量の為、耐震性が高い
- 安価
- 施工が簡単
- 修理しやすい
- 色・種類が豊富
スレート屋根のデメリット
- 台風に弱い
- 耐久性が低い
- メンテナンスが必要(塗装)
といった感じです。
耐久年数はメンテナンスを小まめにして30年ほど。しかし、メンテナンスを怠ると日射や雨などにより、色あせや反り等も出てくるため、耐久性は高いとは言えません。
安価と言えど、メンテナンスのために定期的な出費は免れないかと思います。
また、瓦屋根とスレート屋根は災害に関して言えば、一長一短です。
金属屋根
最後に金属屋根について。
金属屋根も種類が豊富です。
- トタン屋根
- ガルバリウム屋根
- ステンレス屋根
- 銅屋根
- チタン屋根
などなど、種類も豊富にあります。
トタン屋根は工場や倉庫などに使用され、安価なもので金属屋根の代表格ですが、その他のものは高価なものが多いです。
最近では、一般住宅でガルバリウム鋼板が多く使われるようになってきていますが、金属屋根は種類によって性質が異なります。
災害に関しては、基本的にスレート屋根と同様です。
地震には強いく、風には弱いというのが金属屋根の特徴です
同じ金属屋根であっても、性質が全く異なる為一概にいえませんが、金属屋根のメリット・デメリットは
金属屋金属根のメリット
- 軽量の為、耐震性が高い
- デザイン性が高い
- 断熱効果が高い
- 隙間が無いため雨漏りが少ない
- 耐久性が高い
- 施工しやすい
金属屋金属根のデメリット
- 台風に弱い
- 高価
- 雨音等が反響する
- 専門業者が少ない
以上が金属屋根のメリット・デメリットですが、金属なので様々な要素を兼ね備えており、今後もガルバリウムを筆頭に、開発が進むと思われます。
まとめ
災害視点でいくと、こちらを立てればあちらが立たず状態。
一言でいうと、いずれも一長一短。
日本は、地震も台風も暑さも寒さもあります。
野ざらしにされる屋根は厳しい自然現象に見舞われますが、建物でも非常に重要な役割を担います。
これだけ災害の多かった2018年ですので、何もかもに強い屋根が出来れば独り勝ちできるジャンルですが、そううまくいくものではありません。簡単ならすでに出来ています。
タイトルで【瓦屋根かスレート屋根・金属屋根どれがいいの?】災害の疑問と銘打ちましたが、どれが良いかは地域にもよりますし、好みによります。
最終的には好みです。
- コスト
- 見栄え
- 特徴
どの屋根が一番なのか追求しましたが、この3点で選ぶほかにないという事を記事を書くにあたり学びました。
何かの参考になれば幸いです。