昨今のウイスキーブームの立役者であるサントリーから、「山崎50年」が香港でオークションにかけられ3250万円という高騰をみせ落札されたようです。
「山崎」と言えば、居酒屋などでも見かけることの多い少し高価な年代物のウイスキーとして知られますが、サントリーでは他にも流行の「白州」「響」「知多」といった和名ウイスキーから昔からの人気商品である「ローヤル」「トリス」「角瓶」などのハイボールでも存在感のある銘柄も豊富です。
そして、このウイスキーブームはサントリーが興したと言っても過言でなく、ウイスキー業界でも日本のウイスキーは世界的にもハイブランドとしての地位を確立したと言えます。
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山崎50年
山崎は、市販されるもので「山崎」「山崎12年」「山崎18年」「山崎25年」というラインナップ。
市販されているといっても、日本のみならず世界的にも人気となっていますので品薄状態が続いているようです。
山崎はとりわけフルーティーな味わいをウリにしており、若年層から高齢層までの幅広い年代から支持を受けています。特に果実系のアルコール飲料が現代ではトレンドとされていますので、上手く並みに乗れたと言えます。
しかし、サントリーとしては品薄となる程に売れるので、嬉しい悲鳴ですが明らかにブームに対応しきれずに機会損失を招いていると言えます。
そして、今回の驚きの価格をたたき出した「山崎50年」は2011年に150本限定で1本100万円という価格で売り出された商品です。この100万円という価格にも驚きですが、発売から7年で30倍以上の3250万円という金額で取引されました。
国産ウイスキーの高騰
今回の「山崎50年」の3250万円という金額は、国産ウイスキーの落札額としてはもちろん最高額ですが、2016年に「山崎50年」が850万円で落札されたり、昨年の2017年には「軽井沢1960」は1400万円の値がついています。
つまり、国産ウイスキーが世界的に評価されハイブランド化しているという事です。
実際に2012年のワールド・ウィスキー・アワードで、「山崎25年」がシングルモルトウィスキー部門で世界1位となり、「軽井沢」もワールド・ウイスキー・アワード2014のシングルモルト部門1位を受賞しています。
因みに、世界で最も高値を付けたウイスキーは「マッカラン」で約6500万円。
やはりスコットランド産のウイスキーのブランド力は強いという事でしょう。
しかし、近い将来は更にウイスキーが高騰すると見込まれるので世界1位の「マッカラン」を「山崎50年」が超えてくるかもしれません。
投資対象となるウイスキー
もはや正気の沙汰とは思えないほどですが、近年ではとりわけ海外で投資対象となっているようです。
先日、鉄商社勤めの友人からロンドンでは普通に鉄が投資対象になっていると聞いて驚いたところです。金が取引されているので、ちょっと考えれば違和感がないのかもしれませんが…
ウイスキーも投資対象となっているというのには更なる驚きです。
しかしながら、調べていると今回の「山崎50年」が3250万円という金額で取引された背景には、この投資という側面があっての高騰だという事です。
「プラチナウィスキー・インベストメント・ファンド」というウイスキーファンドも立ちあがったほど、世界ではウイスキーは投資の対象として浸透しつつあるのかもしれません。
そうなると気になるのは、投資によるリターン。
ファンドによると、シングルモルトは200%越えのリターン。スコッチウィスキーは300%弱となっているから驚きです。
これだけの利益が出るなら、ファンドも立ち上がりますね。
このウイスキー投資も相まってウイスキーブームはまだまだ続きそうです。
「山崎」年代物が安く買える機会があれば、飛びついた方が良いかもしれません。