ジャパンラグビー

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ラグビー日本代表は1930年のカナダ遠征を機に結成されました。

ワールドカップでの戦績は、1987年の開催以来わずか4勝のみ(22敗2分)前回2015年に3勝

前々回の2011年ワールドカップは、目標が2勝することだったが(0勝3敗1分)

日本代表の迷走は続いていると言えますが、上昇の兆しはあります。

しかしながら、1970年代には強豪国に対し健闘する試合が多く見られました。
→監督が代わるたび戦術、選手の選出方針が変わり、結果が出なくなる

2019年日本開催のワールドカップで日本代表は結果を出せるか?

〈日本ラグビー協会の戦略計画〉

2010年-2019年まで、ラグビー協会で掲げられる目標

ラグビーファミリーの拡大

  • 現在12万人の競技人口を20万人にまで引き上げる
  • その他、観戦者、支援者の増加、選手とファンとの結びつきを深める
  • 地域活性化の推進とコミュニティーの拡大

しかし、今のところは拡大に向けての積極的な動きは見られない

日本ラグビーの国際力を向上させる

  • 2019年のワールドカップ成功と、日本代表のベスト8入り
  • アジアのリーダーとして、世界に対する存在感と発言力をもつ
  • 一貫指導体制と日本スタイルの確立

〈指導者〉

日本ラグビーの全体の指導者レベル・協会システムは世界と比べ遅れているのが問題です。

世界の強豪国に比べ立ち遅れが指摘される中、日本の現状にあった独自の中・高一貫したコーチング・マニュアルの必要性が見直されており、指導者講習会なども行われています。

元監督ジョン・カーワン体制の下コーチングディレクターがようやく新設

今までのJRFの方針は若年層の強化は消極的で、トップリーグや大学の発展に着手しておりますが、日本協会は高校・大学との連携が必要であると考えられます。

経験を積ませる事が日本代表に必要であり、積極的な対外試合が重要である

〈プレースタイル〉

  • 北半球・・・発祥のイングランドが有るためオーソドックスで手堅いプレー
  • 南半球・・・FWとBKの役割を厳格にせずプレーを継続し攻撃的なプレー

近年、世界的にスピード重視のプレースタイルとなっているので差は縮まっている

各国が勝利を追求すると戦法の画一化が起こる→日本も例外ではない

日本のプレースタイル

2007年~2011年/ジョン・カーワン体制
JKは世界トップのスタイルの実践、さらにタックルの「低さ、プレーのはやさ、激しさ、走り勝つ」の「4H」を掲げ組織的な攻守を目指した。
しかし、強豪国はさらに進化しており、体格面での弱さが目立った
2011年~2015年/エディ・ジョーンズ体制
どの国も実践していないスタイルの確立を目指した
ボールをワイド・ショートに動かしキャリアーとサポートが連動し相手守備を惑わし連続的に展開することや、ゲームテンポのコントロール。
エディは2年間サントリーで指揮をとり超攻撃的ラグビーで日本選手権二冠と結果を残しており、若年層のフィットネスやスキル強化のプログラムも明言している、特に高校ラグビー界の底上げに動いている。(実績:世界ランク9位、テストマッチ11連勝等)  
2016年~/ジェイミー・ジョセフ体制
個のスキルアップを求め、瞬時の適応力や選手一人一人に万能性を求めた指導
特にバックスは複数のポジションをこなせる万能性やキックを重視したため、前回大会で南アフリカを撃退した、立川、山田、五郎丸を代表入りさせなかった。
特に、キックが多くなる最近のラグビーの展開上、アンストラクチャー(陣形が崩れた状態)での判断力や、ボールや密集に到達するスピードや陣形の即時修復を日本代表の肝とした。

体格的に不利な日本のひざ下への低いタックルは2003年のワールドカップで高く評価されていた。

さらにJK体制の強化体制の一環としてコーチの発掘と育成を担当する役職が新設され、海外から技術を盗むだけでなく日本独自のスタイルの追求にも取り組んだ実績があります。

NZに勝った事のある、世界と一番近かったとされる大西鉄之佑監督時代では、今のようなワイドではなく、SOとCBTが相互に短いパスをしあいながら素早く抜ける、オフサイドではないが速い飛び出しでタックルし相手を倒す、日本ならではのラグビー確立していた。

〈代表経験者の理想スタイル〉

元高校日本代表監督T氏

  • 日本人はフィジカル・スピードで劣っている分、数的優位の状況を生み出す必要がある
  • ディフェンス有利のスポーツで有ることを理解し、基本に忠実なプレー
  • ゲームプランを選手それぞれが理解
  • 本来の「陣取りゲーム」という意識を選手に徹底させ相手陣でプレーするのが理想

大西ジャパン主将Y氏

  • ディフェンス面については「待ちディフェンス」ではなく「アタッキングディフェンス」→相手にゲインラインを切らせなくすることで相手陣へ追い込める
  • オフェンス面では、大西ジャパンの実践した「ノーラック、ノーモールのミスなく繋ぎまくるラグビー」というものが理想である
  • 攻守共に前へ出るという事が重要であり、日本人の特性である敏捷性、巧緻性を生かす

どちらも、世界的にも主流で理想とされる展開ラグビーではなく、現在の日本代表の身の丈に合ったラグビーを推奨している

〈問題〉

  • 日本では完全なプロリーグがなくマイナーである
    →しかし競技人口は12万人とニュージーランド、オーストラリアと大差はない
    日本人には、生活がかかっているという事がなく逃げ道があり、意識の違いがある
  • トップリーグの各クラブにユースチームがない
    神戸製鋼に中高生クラブチーム、早大、流通経済大に小中生のクラブチームがあるがこれらは、ラグビー普及の意味合いが強い
    クラブを持っている各企業が若年層のスキル、身体作りの手助けを行うことが必要
  • 体格面で日本人はかなり不利
    日本代表の代表選手選出(2011年W杯では7人の外国人を起用)
    体格で劣っているのは明らか、海外のチームと同じスタイルでは勝てない
    →敏捷性、巧緻性、スタミナに加え個々のスキル強化で体格差をカバー
  • W杯の開催で世界との差が広がる
    初年度は大学ラグビー人気に甘えていた、特に1995年の第3回大会から「空白の10年」と呼ばれる時期もあった
    →1993年のJリーグ発足しサッカー人気急騰や、1995年に世界ラグビー界でアマチュア規定が撤廃されたことが影響
    さらには大会ごとに、テレビ放送も少なくなってきている
    日本開催が決まりようやくやる気を出した日本協会

1970年代後半~80年代後半は大学ラグビーブームで主要な試合ではスタンドは常に満席
1982年の関東対抗戦での早明戦では国立競技場の観客動員記録となる66,999人を集客

しかし、人気とは反対に日本代表は安定した結果を残すことが出来ていない
→ラグビーブームはスクールウォーズのスポ根ドラマ人気が押し上げた?
1995年W杯の対NZでの17対145が人気低下をまねいた?

日本代表が低迷している事は、これまでの日本ラグビー協会の体制・方針が一貫していなかったことが今日の日本ラグビー界の低迷に起因しています。

〈まとめ〉

日本代表の1番の問題点は経験不足です。

現在の日本代表は実戦経験が少なく、強豪国とのゲームを行うことがチーム力の向上へ必要条件となります。

また、他の国と同じプレースタイルを採っていても、力負けすることははっきりしているといえます。

2011年W杯はゲーム後半でのイージーミスが多く見られ、スタミナ不足・経験不足が表面化した大会であると感じました。

エディ・ジョーンズ体制では早いパス回しに低いタックルなど、かつての日本代表の持ち味を取り戻し、強い代表時代のメンタルのタフさ等を含め強化に成功したと言えます。

しかし、これからというときに退任でジェイミー・ジョセフ体制に移行。これもフロント側が一枚岩に成れなかったことを露呈しています。

2019年の今大会「個」と「チーム」の経験値を上げているか、日本人が感心をもてるゲームをしているかも見ものです。

〈参考文献〉

日本ラグビー狂会『日本ラグビー世界への始動』双葉社 2009年

宿沢広朗『TEST MATCH―宿沢広朗の「遺言」』講談社 2007年

「日本ラグビーフットボール協会」http://www.rugby-japan.jp/ 2012/10/16
「横井章の魅力あるラグビー」http://rugbycreator.blog103.fc2.com/ 2012/10/16

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