DIY

ブロック塀をDIY

2018年5月22日

YouTubeでも多数の動画がアップされるブロック積。

ブロック塀を作る石屋・外構工事の職人は本当に職人芸だと、実際にブロック塀を作ってみると実感できます。

YouTubeを見ているといとも簡単に積み上げていきますが、実際はブロックも重いですしモルタルの加減も難しいです。

水糸を張り、水平器も使って慎重に作業を進めていても、ズレが生じてしまいます。

ですので、YouTubeで上がっている職人さんの動画はまさに職人芸レベルの技術者たちです。

DIYでブロック塀を作るには、必ず建築施工管理技士、ブロック建築技能士、コンクリートブロック工事士の指導の下行いましょう。

施行も危険が伴いますし、完成品に欠陥があれば崩壊して危険な事故に繋がる可能性もあります。

目次

リブブロック(化粧ブロック)

私はリブブロックというブロックを使用しました。

リブブロックは化粧ブロックとも呼ばれ、側面が平らな基本ブロックとは違い側面に凹凸があるブロックのことです。

初心者が塀などで使うには、適した種類のブロックです。基本ブロックだと側面が平面な為ズレがあると目立ってしまいますので。

これも、知り合いの業者さんから譲りうけたもので、相当な量を無料で頂けました。何百個というレベルです。

これを頂いてしまっては、DIYをせざるを得ません。

前回紹介したインターロッキングの横の塀がDIYのブロック塀となります。

【外構・駐車場作りのDIY】インターロッキング

ブロック塀を施工するにもまずは基礎作りから

ブロック塀を施行していくにも、いきなりブロック積が始まるわけではありません。

先ずは、建物と同じように基礎作りからです。

そして、基礎作りが何よりも大事です。

基礎はブロックを積んでいく場所を掘って砕石などの石を詰めて転圧していく事から始めます。

周りに柔らかい場所が接している場合は、そこの地盤も多少の改良が必要です。砕石・砂利などで地盤を強化したらそこにコンクリートを流し込むのですが、高い塀を作るのであれば鉄筋を入れるてモルタルの強度を上げる事も必要です。

今回は地面の下だけでなく、地上にもむき出しでコンクリート基礎とします。

ですので型枠の中に、コンクリートを流し込み作ります。

型枠もDIYです。コンパネと垂木・ボルトナットを駆使して反りが出ない様に作りこみました。

モルタルは手で練りますので、かさ増しや基礎強化の為にブロックを突っ込みコンクリートを流し込みます。

ポイントは流し込んだコンクリートに空気が残らないよう様に入念に棒でツンツン差し込んで空気を抜きます。

トロ船でモルタル+砂+砂利+水を混ぜるのですが、ミキサーが無いのでこの作業でかなりの消耗でした。

基礎だけで軽く3日ほどかかったのではないでしょうか。作業中はミキサー車に来てもらおうか思案しながらでしたが、なんとかDIYで乗り切りました。

また、基礎内にブロックを入れたのでコンクリートの量が計算できずに、砂とモルタルを買い足しを繰り返しました。

砂は建材屋で軽トラックに満載して2杯位だったと思います。

高めの塀を設計していますので、もちろん鉄筋も写真の様にふんだんに使用します。

多少費用がかかっても強度が無くては、たとえDIYでも塀を作るに値しません。

塀づくりの場合はコスト削減なんかせず、むしろ材料の贅沢使いをしても業者に頼む費用よりも大きく安価にすみます。

ブロックを積む

ブロックを積んでいく作業は、想像以上に難儀な作業です。

基礎は頑丈さメインでの施工でしたが、ブロック積は加えて見栄えも意識しなければなりません。

おそらくリブブロックでなければ、心が折れていたでしょう。

ここからの作業内容は、YouTubeでよく見かける職人芸です。

モルタルをブロックのヘリに乗せてブロックを積んでいくあれです。

流石に一人作業は時間がかかり過ぎますので、ヘルプを呼んで4倍速です。

1人は基礎を綺麗に仕上げる左官作業。

1人は水平器と水糸を駆使してブロックの水平取り。

1人はブロックを乗せる作業。(垂直に乗せる事がベターなので意外に高度な作業)

1人はモルタルを練りつつブロックの上に繋ぎとなるモルタルを乗せてい行く。

これで、かなり捗りましたが1日ではとても終わりません。

ただひたすらにブロックを積んでいくだけです。

そして、使用しているブロックの厚みサイズは10㎝でも12㎝でもなく15㎝です。

重さはなんと14.3㎏。狂気の沙汰です。

厚みがある分、頑丈で安定感のある塀に仕上がる事には違いありませんが。

ただブロックを積んでいくだけではなく、鉄筋を縦だけではなく横にも巡らせ、空隙が出来ない様にモルタルも穴に流し込んでいきます。

そして、仕上がったブロック塀がこちら。

基礎部分は左官作業に刷毛仕上げ。

シャッターの柱とサイズが合わないブロックはサンダーで加工して鉄筋もL字に曲げて入れ込みます。

最後に、フェンスをつければ完成です。

1日での施行

上記のブロック塀の他に、規模は違いますがこちらは1日だけで完成させた塀もあります。

施工内容は上記と同じです。

ですが、基礎部分からブロックを使用しています。

施工内容は

  • ブロック建設場所掘り作業
  • モルタルを穴に流し込む、鉄筋を入れる
  • 基礎となるブロックをレベルを出して置いていく

あとは、上記の作業と同じ工程を踏めば完成。

もちろんコンクリートブロック工事士の指導の下行っています。

作業は、3人がかりで行い作業時間は計6時間ほどで完了しました。

まとめ

工期はかなりかかっていますので、仕事にはなりませんが完成度は高めではないでしょうか。

向こう何十年も使う予定で設計していますので、頑丈さには自信がありますしDIYですので、愛着もあります。

費用面で言えば、リブブロックは基本ブロックよりも少し高価になりますが貰い物なので無料。

とある工務店の施工例を見てみると、境界線工事と住居囲いブロック4段+フェンスで250万円という例がありました。驚きましたが、境界線工事が特殊で割高なんでしょう。

大体の相場は㎡あたりで基本ブロックなら10000円~で、リブブロックなら15000円のようです。

因みに、今回のDIYは13mの長さに、基礎+6段です。(フェンス除く)

ブロックの高さは0.2mなので、ブロック部分のみだと1.2mの高さ。そこに13mを×と。

1.2×13=15.6

ですので、15.6㎡

そこに、リブブロックの相場である15000円を×と…234000円

となります。

そこに、基礎の相場(今回は厚みがあり高いので)3000円を13mで×と…39000円

合計273000円となります。

では、実際かかった費用を計算していくと…

  • 鉄筋      約10000円
  • 砂(建材屋)   3000円
  • モルタル     5000円
  • その他      5000円

と、この程度です。

合計23000円

リブブロックを頂けたのが何より大きいですね。

差し引きすると、25万円も浮いた計算です。

正直な話、かなりハードなDIY。日数もかなりかかります。

ですが、あーでもないこーでもないと頭と体を働かせながら非日常の作業に打ち込むこともDIYの醍醐味。

思い出ありきで、金銭的にも有り難い。

個人的には大満足です。

追記)2018年の大阪北部地震や各地で甚大な被害が出た台風21号でも無傷でした。

地域では、地震によりブロック塀があちこちで倒壊。台風でも塀が根こそぎ飛ばされています。

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