ニュージーランド対ウェールズの試合。
結果は40対17でオールブラックスの勝利です。
試合予想は前回記事にしましたが、予想通りといってもよいような展開となりました。
目次
ボールが動く楽しいゲーム
試合の勝敗云々よりも終始ボールが動いた試合になり、見る観客にとって非常にスピード感あふれる面白いゲームになりました。
その分両チームともにハンドリングエラーやパスミスが多くなりましたが、全選手細かいスキルを持ち合わせるニュージーランドに軍配が上がりました。
ベン・スミス、ソニービル・ウィリアムズ、アーロン・スミスなど、ベテラン勢がフィールドを所狭しと走り回り、試合終盤には世代交代ともいえる若手を一斉に交代出場させるなど、いつものニュージーランドの貫禄を見せつけてくれました。
オールブラックスの安定感が出た試合
66年ぶりのウェールズ勝利はなりませんでした。
それだけオールブラックスの壁は厚かったという事です。
しかしながら、ウェールズも随所に良いプレーもありましたし、ゴール前では南アフリカ戦の様にオールブラックスディフェンスに対しても強さを見せましたし、トライを決め切るシーンもありました。ですが、いつの間にか点差が広がっていたという印象です。
まず、オールブラックスは今回の試合はディフェンスが安定していました。
ウェールズが攻めても、逆に押し返されるシーンもありましたし、ディフェンスが突破されても、ボーデン・バレットやベン・スミスがしっかり守り砦の役割を果たす事で、チーム全体に安心感を与えていました。
シンプルなゲームデザインで、淡々とこなしていく。それこそがオールブラックスの強さでもあるわけです。
セットプレーが勝敗を分けた
先日の予想記事でも書きましたが、セットプレーにおいてやはりオールブラックスに分があったようです。
ニュージーランドはスクラムで優位に立っていました。
それが顕著に表れたのが特に後半です。
ウェールズのプロップの選手が何度もペナルティを取られ、もう少しでシンビンをくらうかという所まで攻められました。
ラインアウトにおいても、オールブラックスがウェールズボールを奪うなど、セットプレーを優位に進め、ウェールズの強みであるBK展開が封じられた試合になりました。
オフロードパスの上手さ
今回のニュージーランド対ウェールズの試合はボールがよく動いた分、アンストラクチャーの場面が多くありました。
その分、オールブラックスが優位に試合を進められたのだと思います。
オールブラックスの最初のトライは、日本代表の稲垣選手がトライを挙げたシーンと同じ様な、FW陣のオフロードパスからプロップの選手がトライを挙げました。
その他のトライシーンでも、相手を引き付けあえてタックルを受けてからパスをする。
全試合通してですが、この自分を犠牲に仲間を活かすオフロードパスはまさに世界一の水準です。
BKだけではなく、FWもランスキル、パススキルが高いレベルで出来るオールブラックスはやはり強いです。